1. 普通二輪免許で電動大型バイクの運転が可能に

普通二輪免許で電動大型バイクの運転が可能に

電動バイク関連の改正について

最近電動バイクが市場に普及してきましたが、この電動バイクとはどのようなものなのでしょうか。
電動バイクというのは、バッテリーに蓄えられた電気を動力にして動くバイクのことで、ガソリンで動くバイクとはさまざまな点で違いがあります。

まず、電動バイクはガソリンバイクのような振動がなく、エンジン音もしません。
ですから、密集した住宅街に住んでいる人でも気兼ねなく夜中に出かけることができるわけです。
騒音の点からいえば自転車に乗っているような感じなので、ご近所からの苦情が出ることもないでしょう。

この電動バイクは新しく市場に登場した製品なので、法的にはまだ暫定措置が講じられている段階です。
現時点では「大型の電動バイク」に関しては明確な定義がなく、出力の高い電動バイクでも「ガソリンエンジンバイクの250cc以下と同じ」というふうに扱われています。
ですから普通二輪免許を持っている人は、これまでは出力が高い電動バイクでも問題なく公道を走ることができました。

定格出力について

ところが、警察庁では定格出力が20kWを超える電動バイクに関しては大型二輪免許が必要になるように「道路交通法施行規則」を改正する意向を出しています。
この改正に伴い、若干の例外が認められることになりました。

一定の条件下では、普通二輪免許を大型二輪免許とみなすというのが例外の内容です。
例外が適用されるのは改正規則の施行される2019年12月1日以前から大型電動バイクを所持していて、普通二輪免許で運転しているケースです。

この暫定措置によって、普通二輪免許でも大型電動バイクを運転することができるわけです。
ただし暫定措置は改正施行日から1年間の期間限定となっています。

20kWという基準に関しては、「大型に区分するには出力が小さい」という声も上がっています。
普通二輪免許は排気量400ccまでのバイクを運転できる免許なので、400ccを目安に換算すると約20kWが基準となるようです。

大型二輪の免許取得にも便宜が計られる

現在、普通二輪免許によって大型の電動バイクを運転している人に関しては大型二輪免許の取得に対して便宜も計られるようになっています。
試験に合格すれば、大型の電動バイクにのみ乗れる大型二輪免許を取得することができます。

ただし現状としては、出力20kWを上回る大型の電動バイクがほとんど流通していないという現実があります。
ハーレーのライブワイヤーは大型に分類される出力を持っていますが、国内ではまだ販売されておらず、正規導入の時期も未定です。

BMWから出ている人気の電動バイク「Cエボリューション」は出力が19kWなので、ぎりぎり普通二輪免許でクリアすることができます。